依り代
Yorishiro (Object Attracting Divine Spirits) (よりしろ)
神が宿る、あるいは神を招き寄せる物体
依り代は、神が宿る、あるいは神の臨在を引き寄せる物理的な対象物を指す。神道では神は自然界・物質界に遍在するが、依り代はその存在が集約され人が接しうるようになる具体的な媒体である。注連縄を巻いた御神木、異形の岩、鏡・剣・玉などが依り代となる。
概念上、御神体(本殿に安置される神聖な物体)と密接に関連する。日本の三種の神器——鏡・剣・玉——は神道における最高の依り代であり、天照大御神の臨在を宿すとされる。
依り代は神道神学の特徴的な点を示している。神は超越的で遠い存在ではなく、内在的で手に触れうる存在である。岩・木・滝・人の手で作られた品物に具体的に宿る。この理解が、日本文化において自然物や優れた工芸品に向けられる敬意の根底にある——古木や名剣は単に古い・巧みというだけでなく、聖なるものの宿りうる場なのである。